2014年 10月 18日
応答特性の数式化は簡単!
フィードバック制御の動作をパソコン上でシュミレートするには制御対象の応答特性が数式化されていないと出来ません。
先日書いたブログ ”PID制御 オートチューニングとシュミレーション”を出したあと気づいたのですが、この時やったことは、まさしく応答特性の数式化そのものですね。 あるブラックボックスに様々な入力を加えて、その時の出力を測定しておきます。
次にブラックボックスの代わりに数式をいれ、同じ入力を入れて出力が前回と一致するように数式を設定すればその数式がブラックボックスの中身である。 何かの証明方法でこんなのありましたよね。
しかし 数式化しなくても 回路シュミレータ上でやる限りそのままですべて完了するようですね
なんか 頭が混乱してきましたが 回路図にちゃんと置き換えられるなら数式はなくてもすむということですよね
前回オートチューニングで定数を求めた電気炉の等価回路
回路を数式化したもの、一次遅れが3個直列になっている
以前 まったく逆のことを経験した事があります。 ある分析装置で化学反応をさせながらフィードバック制御をするというものです。 すでに量産されているものでコストダウンとCPUのワンチップ化を行いました。最後PID定数の調整になってどうしてもうまく合わないのです。化学反応に時間がかかるため一回の動作確認に3時間ほどかかります。装置の性質上 オーバーシュートは絶対許されず且つ応答時間は短くないといけないのです。
以前の装置では きれいに応答していたのですが、そのPID定数がわかりません。
プログラムを作った人はすでにこの世におらず、リストは断片的で何度見てもよくわかりません。調整のため徹夜もやりました。
そんな時 フッと思いついたのが、”うまく動いているものが目の前にあるのだからそれを測ればいいじゃないか”、 と言うことです。 PID制御回路にステップ入力を与えその時の出力を記録しました。あとは新型も同じ出力が出るようにソフトをいじればいいだけの話でした。
修正後 動作させたら一発でうまく行ったのは本当にうれしかったです。
このPID定数自体がひとつの価値ある商品ですね。
そしてデジタルでのPID制御は再現性抜群だなと思いました。
PID回路にステップ入力を加えた時のシュミレート波形
ステップ入力を加えた時のPID出力波形
以上 説明べたですいませんが実際にうまくいったはなしです