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電子工作やってみたよ

「華麗なる双輪主義」自転車本 すごくいいよ

「華麗なる双輪主義」 書いた人「小池一介」 発行2006年5月11日

自転車に関連したエッセイは好きなので、いろいろ読んでいますが、
その中でこの本は強烈な個性で自転車と人間の付き合い、そして自転車への愛情を語っています。
どちらかというと、こまかな技術的なことは少なく、感性の世界を「良くここまで考えますね」というくらい追及しています。
発行は12年前ですが、決して古いという感じはなく楽しく読めます。

著者の小池一介さん 歳は私よりちょっと上かなと思われます。
この本は、いろいろなブログに紹介されていますが、イギリスにしばらく住んでいたことぐらいで詳しくは解りません。



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この本の、心に残ったところを書いてみます。
以下 「私」とあるのは著者の小池一介さんです。 
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私は実は、かなりのバスケットマニアである。( 籠のバスケットです)
バスケットの、何がそんなに面白いのかと聞かれると困るが、これは理由なしに感覚的なものである。
材料となる植物のアースカラーもいいしその表面の質感も面白い。
バスケットの味わい深さというものは、これは茅葺き屋根の良さなのだ。
金属製自転車という機械の一部に、植物性であるバスケットが組み込まれる事によって、自転車が自然の風景の中にうまく溶け込むようになる。
籠がついた自転車は力まず、人口のものと自然の物との架け橋にになるのである。



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サドルにバネが入っているのを馬鹿にする傾向が、マニア間にあるようだが、これも気にすることはない。
英国には自転車で1300km 3日間走り続ける極限のレースがある。
これを走るとたいていの選手はお尻の痛みで、走り続けられなくなってしまう。
そういう要求に応えて、英国ではバネの入った細身のレース用サドルが1930年代に存在したが、これはすごく楽なサドルである。
そのサドルは現在、「コンクエスト」の名称で手に入る。


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私は自転車好きであるが、ほんのささいなことで、乗るのに「面倒くさい」と思うことがある。
ひとつはズボンの裾を処理すること。
もう一つは、自転車のために、それ専用の靴を履くことである。・・・・・・・
どんな靴でも乗れるペダルの付いた自転車は「敷居が低い」ので、自然とよく乗るようになることもメリットと言える。
私は両面踏みのペダルにしてから、「出撃回数」が激増したと断言できる。


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自転車には統一された色彩がエレガンスを生み出すという、時代を超えた法則があると言ってよい。
自転車の第一印象を決めるのは色だと思う。
「自分の色」というのがオーダーメイド自転車を作るときの、大きな醍醐味となる。
・・・・
大切な思い出の自転車が、自分の一番好きな色に塗られているのは幸福の結晶そのものという感じである。


自転車の色のことで、意外に見落とされているのが、乗りての服の色と自転車の色の不調和の問題だ。
車両が黒や白なら何を着ても合うものだが、オレンジ色とかの強いフレーム色では、着る洋服の色がかなり限定される。
場合によっては「毒トカゲ」さながらの配色になることを覚悟しなければいけなくなるのでご注意。



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弁当というのは楽しい。 これは歳を重ねても同じだと思う。
たまの休みに、どこかに持ってゆくものの場合は、
「うまいものをどこかへ運んで行って、安全なところでゆっくりと味わう」という、きわめて動物的な本能をも満足させてくれているにちがいない。


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アムステルダム・オリンピックの自転車競技で銀メダル、銅メダルを取ったジャック・ラウッターワッサーは90歳を超えてからも、自転車工場でのホイール組み立て工程を手伝うため自転車通勤をしていた。
94歳の時台所でころんで骨盤にヒビが入り、自転車から遠ざかってしまった。
亡くなったのは98歳であった。
ジャック本人から聞いた話。「自転車で転んだのだったら、”もう危ないから自転車に乗るな”
という神の声として受け入れられたかもしれないが、台所での事故で自転車を諦めることになったんだから、
悔やんでも悔やみきれない。
自転車こそが俺の唯一の健康法だったのに。」




自転車を壊さないように目的地まで乗るのと同じように、精神を肉体という船に乗せて人生の終着港まで無事に送り届けることを考えるのは無意味ではあるまい。


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これくらい 自分の考えに自信と信念をもって「俺の考えはこれだ 文句あっか」と言えるのは素晴らしいですね。






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by telmic-gunma | 2018-08-14 20:23 | いい本 | Trackback | Comments(0)